SIerとはシステムインテグレーターの略で、企業や組織のために情報システムを設計・開発・導入・保守する企業のことです。
クライアントの業務要件を満たすために、ハードウェアやソフトウェア、ネットワークなどを統合し、一つのシステムとして提供します。
日本のビジネス環境では、中小企業から大企業まで広くSIerのサービスを利用していると言っても良いでしょう。

SIerで働くエンジニアのメリットとして、まず挙げられるのが幅広い技術と知識を身につける機会が多いことです。
新しいシステムや技術の導入を担当するケースもあり、最新の技術動向に触れられるチャンスがあるのは魅力でしょう。
さらに、基本的に大規模なプロジェクトで多くの人と協力して作業するため、チームワークやコミュニケーションスキルも磨けます。
クライアントのニーズに対応するためにさまざまな業界に関する知識を得て、エンジニアとしての視野を広げることも可能です。

しかし、SIerはプロジェクトの納期が厳しかったり、クライアントの要望に応じて迅速に対応したりと仕事が多忙になりがちです。
特にプロジェクトの進行状況によっては、長時間の残業が発生することもあります。
クライアントとの調整やプレゼンテーションが求められる場面も多く、ビジネススキルも求められるためプレッシャーを感じるエンジニアもいるでしょう。
システムトラブルが発生すると多くの人々に影響を及ぼすため、高い責任感と迅速な対応力が求められる仕事です。